[本業が語る]今から学ぶならMAYA?Blender?就職にはどちらが有利なの?

blender サムネ

こんにちわ
ケルべログデス
三頭の猫のケルベロス
ケルベロスのブログで、ケルべログです。

本業はCGデザイナーをやっています。
3D以外も含めてでは映像で収入を得始めて今年で6年目になります。
まだまだ経験の浅い僕ですが
最近はゲーム系や映像系問わずいろんな案件を携わります。
そんな中、仕事仲間やTwitterで
ちょくちょく上がる話題があります。
それが

「学生だけどMAYAとBlenderどっちが使いやすいの?」
「どっちが就職に有利なの?」

といった内容です。
これについて少し語ろうかと思います。
もちろん企業や個人の方によって意見は全く違いますので
いちデザイナーの意見だと思って軽く読んでいってください。

自分の場合
私は個人製作や個人で取る案件ではBlender
会社で仕事をしていた時はMAYAを使用していました。


この問いに関しては
個人製作目的で利用するか就職のために勉強するか
で全く違った答えになって来るので今回は第一弾として

「どちらが就職に有利なのか」

というテーマで語って行こうと思います。

あくまで映像クリエイター目線での話なので、悪しからず
といってもゲームエンジンでもなければあまり変わらないとは思いますが

内容間違っていたらご連絡ください、修正いたします!!

この記事はこんな人におすすめ!!

・3DCGで就職したいけど、ソフトを悩んでいる
・個人でCGを作りたいけど、ソフトを悩んでいる
・特に理由がなく、漠然とCGを始めようと思っている
・MAYAとBlenderのメリットとデメリットを知りたい

就職するならMAYAは少しでいいから触っておこう
どちらにせよBlender最高

結論を先に言いますと

大前提として何か作りたいもののヴィジョンがすでにある場合、ソフトは関係ありません。
そのうえで、Blenderでよいものを作れるのは良いことだけど

MAYAが触れるとより良い!!

3DCGで就職して大きいプロジェクトに携わりたいと考えている人は、MAYAを触っておくことをおすすめします。
最近いろんな3Dを扱うソフトが使われるようになってきましたがやはりまだまだ企業ではMAYAを採用しているところが多いです。

それに対し

個人でCGを楽しみたい、中小規模な3DCGの仕事で稼ぎたいという方は
Blender一本でいくことがおすすめです。
理由としてはやはり無料なことが大きいです。
個人事業主として働くことになれば、経費にはなるもののソフト代は実費です。
Blenderはオープンソースのフリーソフトですので、使用にお金はかかりません。
もちろん商用利用も可能です。

ざっくりと書きましたが
それでは今回は就職に有利なのはどっちかというテーマの元に
以下に理由を書いていきますので
MAYAかBlenderで迷っている方、良かったら読んでいってください

機能面の良し悪しに関しては、また次回以降書いていこうと思います。

ケルべロスキャット
ケルべロスキャット

いってみよう!!

MAYAとは 値段は? おすすめポイント

MAYAのUI
MAYAのUI やっぱり落ち着く実家のような安心感!

MAYAはオートデスク社の3Dソフトウェアです。
ハリウッドはもちろんのこと、日本でも映像制作やゲームのモデルやモーション制作、アニメーションやVFX作品のの制作で多くの会社がこのソフトを使用しています。

ひと昔からあるような企業であればMAYAを使用していることが本当に多いと思います。
最近は一部の会社でBlenderを導入し始めているとのことも聞きますが
やはり中小が多そうで、さすがにすでにワークフローが完成してしまっている大手にとっては
より便利なソフトが出たとして急に変えることは難しいでしょう。

MAYAが採用されている点としては
ソフト間のやり取りの優秀さにもあると感じます。
HoudiniやUE4、substance等のソフトとの連携が非常にスマートで、プロジェクトや部署ごとの
やり取りが円滑に行うことができます。

こういったことからもMAYAはチームや会社向きだと思います。

また、Blenderのような発展途上のソフトはバージョンアップによってUIや機能がガラッと変わりすぎてしまいます。

割と最近の話ですがBlenderのバージョン2.7と2.8では見た目や機能共にかなり変わりました。
Blenderはオープンソースのソフトなので
エンジニアの自由で見た目や機能が大きく変わることがあります。

個人で使用している私でさえ、最初はかなり戸惑ったので
会社としてこのような状態に陥ったらそれはダメージが非常に大きいですよね。

さらに言うとMAYAはサポートが手厚く、プロジェクトごとの不具合に関しても
公式対応してくれることが多いです。そのスピード感もさすがのようです

最近では映像制作にUE4(アンリアルエンジン)が使用されることも多くなってきましたが
アンリアルエンジンもEPICのサポートがしっかりしているので、企業としては割と採用しやすいそうです。

参考までに一年間のライセンスの値段は¥286,000

個人で利用する場合は

クリエイティブ制作による年間総収入が 1,500 万円未満であること 

お客様は 10 万米ドルを超えるプロジェクトでライセンスを使用することはできません 

1 人のユーザーまたは 1 つの組織につき、1 つのサブスクリプション ライセンスのみ利用可能 

https://makeanything.autodesk.com/maya-indie-japan

という条件を満たしていれば購入することのできる
MAYA LT(INDIE)というものも存在します。
こちらは年間¥42,900です。

一見とてもお値打ちで、昨日もサポートもしっかりしているなら、フリーの仕事でもMAYAでいいじゃんと思われがちですが、
日本円にして約1000万円を超えるプロジェクトでは条件が満たせないようで、モデル制作やアニメーション制作だけでなく全体のプロジェクトの総額と考えると中規模の案件ですら超えてしまいそうです。

公式サイトはこちら

MAYAのメリット デメリット

機能の比較編に書いては長くなるのでまた別の記事で書くつもりなので
あまりソフトの中身事態には詳しく書いていないのですが
上記に書いたことをまとめると

MAYAのメリットは

・採用している企業が圧倒的に多い(特に大手)
・サポートが手厚い
・機能が多く、どれも優秀
・プロのデザイナーが使用しているのと同じ環境で制作が行える
・バージョンアップでの大幅な変更が少なく、戸惑わない
・日本語にしっかり対応している
・UIも洗練されていてとにかく使いやすい
・ソフト間の連携がスムーズ
・MELというプログラム言語での追加機能が優秀
・また、プラグインやMELのクオリティが非常に高い(どれも業務で使用可能レベル)

MAYAのデメリットは

・個人で買うには価格が高い
・動作が重い、重い時はとにかく重い
・機能のアップデート開発が低スピード
・リアルタイムレンダリングがない
・MAYAを使っている会社が多く気軽にBlenderを学べないこと自体がデメリット
・日本語の文献やチュートリアル(作り方動画)等が少ない


まとめると
個人製作のため、就職のため問わず

MAYAを触れるようになっておけばまず間違いありません

ただしこれは、どうしてもBlenderのこの機能でないと作れないや
どうしてもこのBlederチュートリアルを見ながら同じように作りたい

等の理由がない場合です。

お金全く気にしないよ、という方であれば一生MAYAでも困ることは特にないと思います。
個人で何かを作るときにソフトは重要視しないのでBlenderでももちろん構いません。

特に特定のソフトにこだわった理由がなく
学生でかつ漠然とCGソフト選びに迷っている人は
2022年初頭現在では何も考えずMAYAを触っておいて間違いないと思います。

Blenderを学ぶのは3DCGで就職できてからでも良いですし
就職せずに趣味の範囲で制作をつづけるのであれば、あとで学んでも大丈夫です。

実際私はMAYAを学んだあと、個人でBlenderを使用しましたが
今までMAYAで使っていたような基本的な機能に関しては覚えるのに1週間もあれば十分でした。

こんなことを言うとBlenderだけでも就職できた
という人が必ずいますが、それも否定しません。

Blenderでの成果物のクオリティが高い場合は、ソフト関係なく採用することはありますし
Blenderを使っている人は採用しない、などと言っている会社は見たことがありません。

就活で大事なのは自分のポートフォリオの中身ですので
そこはしっかり押さえたうえで、より就活で引っかかりやすくするには
MAYAの使用歴ありという条件の企業にも引っかかるようにMAYAを触っておくとよいという事です。

Blender使用経験必須という条件で新卒募集している会社は見たことがなかったですからね。
周りで3DS MAXを使用している話などは聞きますが、会社単位でメインソフトでBlenderを使用している企業さんにはほぼお会いしたことがありません。
(もちろん特定の機能のためにBlenderを使用している話は聞きます)

様々な理由から、現在も多くの会社がMAYAを採用しています。
これは事実です。
これから先Blenderのさらなる進化や、業界全体の流れによって変わってくることはもちろんあるとおもいますが、少なくともあと数年は今のままでしょう。

MAYAは学生ライセンスは無料ですのでお金の面ではBlenderと同じです。
就職目的でCGを勉強するのであれば
学生のうちにMAYAを触っておいて損はないでしょう!

Blenderは手軽だしいいけど、MAYAが使えて
損することはないよ!

Blenderとは 値段は? おすすめポイント

BlenderのUI
BlenderのUI かっこよくなりましたね~

Blenderはオープンソースの3Dソフトウェアで
モデリング、アニメーション、マッチムーブ(実写合成)、コンポジット(編集)等
なんでもできます。本当に何でもできます。

実際に仕事で使っていて
その半分以上は使用していませんが、できることの多さではMAYAに勝っていると思います。
主要機能はもちろんこと、オープンソースのソフトとは思えぬクオリティでほぼ抑えられています。

なんといっても一番のアピールポイントは

無料!!

いや~うさん臭いですね、この文字
でも本当に無料なんですよね。すごいです。

私は中学生の頃に初めて触りましたが、当時はそのありがたみもわかっていませんでしたが
このソフトが無料なのは本当にすごいです。

さらに言うと
各個人の方が作った様々な
有料、又は無料プラグインがあり

痒い所に手が届く!!

できることはMAYAとほぼ同じくらいの機能を備えています。
もっと細かくいってしまうと、もちろんBlenderにあってMAYAにない機能もあり
MAYAにあってBlenderにない機能もあります。
どちらもアドオンやプラグインやプログラムの追加等の機能の拡張で
皆ソフトの弱点を補いつつ使っているイメージですね!

また、先ほどもMAYAの概要で述べた、バージョンアップでのUIや機能の大幅な変更もあり
そういった面ではやはりオープンソースのソフトだなという面もあります。

公式サイトはこちら

ダウンロードも簡単で起動も一瞬
動作も軽いしとにかく手軽!

Blenderのメリット デメリット

Blender EEVEEのリアルタイムレンダリング なんかカッコいい!

同じく機能の比較編に書いては長くなるのでまた別の記事で書くつもりなので
あまりソフトの中身事態には詳しく書いていないのですが
上記に書いたこと以外も含めまとめると

Blenderのメリットは

・なんといっても無料
・機能の追加や開発スピードが速い
・無料アドオンの数が非常に多い
チュートリアル(作り方動画)等の数が非常に豊富。大抵なんでもある
・2.8以降UIが洗練されてかっこいい、またUIのカスタムの幅が広く容易
・日本語にしっかり対応した(割と最近)
・動作がめちゃくちゃ軽い(なんでかわからん)
EEVEEがある(リアルタイムレンダリングもどき)←特に優秀
・痒い所に手が届く、検索すれば大抵なんでも出てくる

Blenderのデメリットは

・実装したての機能は挙動がおかしい時がある
・理由がわからずに落ちることがしばしば
就活で不利なわけではないけど、有利ではない


まとめると
デメリットは正直あまりない、就職せずに個人製作や小規模な仕事で使用するのであれば
Blenderで十分、というより

Blenderがおすすめ!

もう十分です。Blender
何か作りたいビジョンがすでにある場合、ソフトは関係ありません。
MAYAでもBlenderでも、おそらくどちらでも作れると思います。
問題はその先、使用したソフトの経験をどう活かすかです。

現段階で学生のうちにMAYAを触る理由は、3DCGで就職がしたいという理由か
プロと同じ制作環境、自分の好きなクリエイターのチュートリアルを真似たい等しかないように思えます。

それくらい個人製作や小規模の仕事ではBlenderで十分です。
ここで言う小規模な仕事とはYoutubeのMVやイントロムービー、WEBCM等の
一人でできちゃうような、大人数で作業をしない仕事のことを言います。

モデルの販売をする人やジェネラリスト(全行程を一人で行う人)、映像制作を趣味で作りたい人

そんな方には特にお勧めです。

チュートリアルが多いのが特にお勧めポイント
CGの勉強にはもってこい!

まとめ

いかがだったでしょうか
もちろん個人的な意見で、企業やほかの皆さんによって意見は違いますが
就職と、フリーでの仕事を実際に経験してみての考えを書いてみました。
参考になりましたらうれしいです。
それでは頑張ってください!

あなたの創作ライフを応援しています!

コメント

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